入れ歯の不快感を和らげるための日常生活のアイデアとヒント

気持ち悪くなってしまって入れ歯を入れられない、入れていられないというお話をよくお聞きします。

今回は入れ歯の不快感の中でも“気持ち悪さ“について解説します。是非入れ歯が気持ち悪い時にはどうしたら良いかの的確な対処法を知って下さい。

目次

あなたの入れ歯の不快感(気持ち悪い)の特徴を知ろう

入れ歯の不快感の原因

気持ち悪さの原因も様々で、大別すると以下の4種類に分類されます。
4の慣れについてですが、慣れには限界があり、不快感のほとんどは物理的なもので解決することができます。

1、入れ歯の各部の厚さ

2、入れ歯のデザインの不備

3、機能不備(動いてしまう等)

4、不慣れ

入れ歯の不快感の出る時期による違い

入れ歯の不快感の中で、気持ち悪いという感覚は、以下の3種類に大別されます。

1、初期:初めてお口に入れた時の印象で“気持ち悪い“という感覚
2、慢性的:お口の中には入れてられるんだけど気持ち悪いという感覚
3、突発的:いつもと違うという感覚


どれも入れ歯ユーザーには受け入れ難い感覚です

1、初期:最初に入れ歯を入れた時の気持ち悪さは、当然の感覚です。小さな部分入れ歯なら気持ち悪さを感じないものもあるでしょうが、総入れ歯のような大きなものがいきなり口の中に入れば、それは当然気持ち悪いです。

2、慢性的:次に入れていられるのだけど気持ち悪いという感覚です。これは入れ歯の大きさが大き過ぎる場合や細部の形がお口のその場所に合っていない場合が考えられます。また入れ歯の浮きや不必要な動きも気持ち悪さを誘発します。

3、突発的:いつもと違う感覚を感じた時に考えられるのは、入れ歯のどこかが損傷したとき、ご自身の歯茎の変化に対する入れ歯の緩みが顕在化した時、そして意外に多いのがきちんと所定の位置に放っていなかった時などです。もう一度入れ直してみる癖をつけておくといいですね。

入れ歯の不快感を感じる人の特徴

口腔内が繊細、敏感、神経質な方が不快感を感じ易いようです。反対に口腔内が鈍感という方がいます。この方々はとても入れ歯生活には有利で、少しぐらいの入れ歯の不備はOKという許容力があり保険の入れ歯向きです。

入れ歯の気持ち悪さを和らげるための家でできるセルフケア

予備知識

 初めての入れ歯の時、広範囲の大きい入れ歯程気持ちが悪く、最初の1週間は地獄と心得ておくと間違いがないかもしれません。小さな部分入れ歯ではなんの気持ち悪さも無く日常生活に移行できるかもしれませんが、大きな入れ歯は覚悟を決めて取り組みましょう。

1、初期

入れ歯の装着を1日30分からでもいいので少しずつ焦らず慣らしていきましょう。その後、人とのおしゃべりでもカラオケでも構いません。ひたすら話して食べることが慣れにつながります。

2、慢性的

セルフケアは無いと思った方が良いです。強いて言うならば入れ歯が緩くて動く、浮く、落ちるの動きで気持ち悪さを誘発する場合があります。その時は市販の入れ歯接着材(例えばポリグリップ)等で一時しのぎとして動きを抑えるのが良いでしょう。なお入れ歯接着材の長期の使用は歯ぐきやその下の歯槽骨の減少変化を助長しますので早めの歯科医院での治療をおすすめします。

3、突発的

まず気持ち悪さを感じたら、入れ歯をお口の中で入れ直してみましょう。それでも治らなかったら、入れ歯を観察してみて下さい。亀裂や、入れ歯の一部が欠けているかもしれません。また入れ歯に異常がなければ、歯ぐきの経年変化による入れ歯の緩みなどを急に感じ始める時があります。歯科医師に修理依頼を念頭に相談しましょう。

入れ歯の気持ち悪さを解決するための歯科医が行うプロフェッショナルキュア

1、初期

まずは痛みが無ければ10日慣れることに頑張ってみましょう。それでもダメな時は入れ歯の外形、大きさ、各部のデザインの再考が必要かもしれません。これは歯科医師にしかできません。ご自身で入れ歯の改造を行う方が稀にいらっしゃいますが、絶対禁忌です。

2、慢性的

明らかに入れ歯の外形、大きさ等に再考、修正が必要です。どうしても大きさ、形は、入れ歯の気持ち悪さに直結します。入れ歯の気持ち悪さは、生活の質を落とします。我慢していても良いことはありません、歯科医に相談しましょう。

3、突発的

入れ歯に損傷が見つかったら直ぐに歯科医に修理依頼を相談しましょう。お口の中を傷つけてしまうことがあります。また入れ歯の大きな損傷につながったり、作り直しになったりすることもあります。これぐらい、と放置せずに早めの治療をおすすめします。

気持ち悪く無い特別な入れ歯があります!

自費治療の中で特に気持ち悪くない入れ歯があります。金属床といって入れ歯の天井(口蓋)部や舌が当たる側に、ピンクの材料の1/3〜1/4の極薄な金属を貼り付けた入れ歯です。気持ち悪い最大の原因は材料の厚さの違和感ですので、その厚さからくる気持ち悪さを大きく改善してくれる入れ歯です。

まとめ

入れ歯の不快感を解決するために絶対覚えておいて欲しいポイント



1、入れ歯は元来違和感のあるもの、と知っておいて下さい。100%自分の歯のように食べられる、気持ち悪くないと、うたった広告があったらそれを疑って下さい。

2、入れ歯は “人が作ったもので、神様が作ったものではない“ ということです。どういうことかと言いますと、あなたのために作られた入れ歯でさえ、あなたにとって考え抜かれた最良のものとは限らないということです。やむをえず違和感がでてしまうものも中にはあります。しかしほとんどの違和感は、歯科医師の技術次第で解決できるということを知っておいて下さい。

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