歯茎の痛みに困っていた患者様のエピソード(栃木県 81歳) | 入れ歯のそこが知りたい!

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歯茎の痛みに困っていた患者様のエピソード(栃木県 81歳)

2019年3月8日 カテゴリ:治療エピソード

81歳の患者様(S様)です。

元々、上下総入れ歯が入っています。

その総入れ歯は2.3か月前に保険で作った入れ歯だそうです。

 

新しく作ったのにもかかわらず、食べ物が食べられずおかゆを飲んでいる状態だったとご相談がありました。

きちんとした食事がとれないことから体重も減ってしまったそうです。

 

ご相談いただいた時に使用していた入れ歯の前にも別の歯医者で入れ歯を作ったそうですがそれも痛くて食事がとれなかったとおっしゃっていました。

S様の主訴は歯茎が痛い事、噛んで食事をしたい事です。

 

当院へご来院するきっかけ

ご家族がインターネットで検索したときに当院を見つけられました。

ホームページに仮歯が作れることが掲載されてあったため、お悩みが解決できそうと思ったそうです。

 

初めてご来院された時は、ご家族と一緒にご来院されました。

一緒にカウンセリングを受けご家族付き添いの元、治療を受けられました。

 

お口の状態

保険の入れ歯を入れたお口の状態を見ると、上の入れ歯は問題がないように見られました。

ご本人に詳しく入れ歯の状態をお聞きすると以下のお悩みがあがりました。

・下の歯が痛い

・奥歯で噛もうとすると、入れ歯が前に滑る

 

この状態とお口の中を見て考えられることは「入れ歯のかみ合わせ」です。

上下で作った入れ歯のかみ合わせが前に滑るような作りになっていました。

 

噛み合わせは上下合わせて整える必要がある

特に噛み合わせに問題がある場合は、下の歯だけが調子が悪いと思われがちです。

やはり、S様も下の歯だけが合わないとおっしゃっていたので噛み合わせが原因で起きているトラブルだという事をお話ししました。

S様の「食べられるようになりたい」というご希望を叶えるために、上下の総入れ歯を製作することに決まりました。

 

唾液がでない!?

S様は複数のお薬を服用していました。

その中には、副作用で唾液が出なくなってしまうお薬もあったのです。

 

唾液が出ないことの影響は、入れ歯が痛くて入れてられなくなることです。

入れ歯は本来、一か所にとどまっていません。

 

歯茎と入れ歯の間に唾液があり、その上を動きながら咀嚼などの動きをしています。

 

唾液は吸盤の様な役割があります。

その唾液がないと入れ歯が安定しなくて、すれて痛みが出てしまいます。

ドライアイと同じで放っておくと傷がついてしまう事もあるのです。

 

さらにS様の歯茎の状態はフラビーガムという病気を患っていました。

フラビーガムとは長年合わない入れ歯を付け続けることで歯茎がブヨブヨしてしまう病気です。

 

例えるなら笑点の座布団のようになってしまっています。

 

笑点の座布団は何枚も重なり、その上に噺家さんが乗っていますよね?

座布団も枚数が増えると不安定になってしまいます。

入れ歯でも同じように歯茎がブヨブヨしていると不安定になってしまうのです。

 

これらの状態を知らないで入れ歯を作ってしまうと、どんなにいい入れ歯を入れても安定しません。

歯茎の状態はご本人でも気がつかなく、歯医者でも見つけられるかわからない場合があります。

 

これらのお口のトラブルを抱えたS様には以下のようにご提案しました。

 

・お薬を変えてもらうよう、担当医に相談すること

・唾液に変わるクリームを塗ること

・シリコンを貼ること

・歯列接触癖を気を付けること

 

S様は体調面も考慮しお薬をかえるのは難しく、唾液に変わるクリームを塗るのも手間だということでシリコン貼付を選択されました。

 

また、シリコンを貼ることでもう一つのお悩みを解決することもできます。

 

シリコンと原因をお伝えすることで歯茎の痛みが激減

S様の一番の主訴は歯茎全体が痛くて入れ歯をはめていられないという事です。

 

これは、噛んだ時に自分の力がかかります。

重力と同じで下の歯に圧がかかるのですが、歯茎が平らだったら圧が分散されるので痛みを感じにくいのです。

歯茎の中の骨の一部が突起していたりするとそこだけに力が加わるので痛みを感じることがあります。

 

しかし、その場合は一部が痛むだけなのでS様の症状には当てはまらず…

 

そこで疑ったのがTCH(歯列接触癖)でした。

TCH(歯列接触癖)は歯と歯が触れる時間の長さによって起こる症状です。

 

このページを見ている皆様は睡眠時間を除いて1日に歯と歯が触れている時間がどれくらいだと思いますか?

正解は20分です。

 

基本的に歯と歯は触れてはいけません。

顎の力を抜いて、隙間が空いていないといけないのです。

 

歯と歯が触れていると顎に力が入っている状態です。

顎に力が入っていると、歯と歯茎が当たっているので鬱血してしまいます。

S様もそれが原因で痛みが出てしまっていました。

 

TCH(歯列接触癖)は入れ歯にも影響がある症状

歯列接触癖はご自身の歯でよく耳にする症状です。

入れ歯とは無関係と思われることが多いのですが、入れ歯でも同じ状況になっています。

 

そのため、当院で入れ歯を作られた患者様には歯と歯が触れないように気を付けてください。とあえてお伝えしています。

TCHは訛りや言葉の癖と同じように自覚症状もなければ気をつけることもできないので、お伝えすることによって気にかけていただけます。

 

S様も同じように歯と歯が触れないよう気にかけていただくことと

痛みが生じないようにするためにシリコンを入れた仮歯を作りました。

 

シリコンを貼った仮歯で使い心地を試すことに

まずは仮歯を作ってシリコンを貼ることで入れ歯の使用感を試していただきました。

しばらく使っていただき、S様に様子をきいてみると

なんと、痛みがなく噛んで食事ができているとおっしゃっていただけたのです。

 

また、当初お話しされていたTCH(歯列接触癖)が原因の歯茎の痛みも改善されました。

仮歯で痛みが出なかったこと、食事もできたことから本入れ歯製作へと移りました。

 

今回は、病気を発見することとそれにあった治療を提案できたことが満足のいく入れ歯が作れました。

本入れ歯を製作した後も、一度も調整にきていません。

入れ歯は問題が無ければ調整の必要はないのです。

 

S様にも痛いという本当に困っていたことがなくなった事でご満足していただけました。